喪服を買いに行く

新たに喪服を購入することにした。
デザインに対する拘りはなく、必要最小限のマナーさえ満たしていれば十分だと考えていた。
ところが、私以上に拘る人間がいた。
旦那である。
長い間着用する以上、或る程度好みのデザインを選ぶべきであり、それでいて流行に左右されないものを…というのだ。
この「流行に左右されないもの」というのが意外に難しい。
今回複数の店舗に足を運んで気付いたのだが、喪服といえども流行があるのだ。
私が好むシンプルなデザインは意外に少なく、襟元のデザインに拘ってみたり、ちょっとしたリボンがあしらわれたりしている。
もしかしてこれはセレモニー用?とも考えたが、ディスプレイを見る限りは喪服と考えて良さそうだ。
尤も保守的な私からすれば「とんでもないデザイン」であることには違いがないのだが。
そんな訳で、今一つデザインを絞り切れないまま、とある百貨店の売り場に向かう。
参考になれば…と思いながら眺めていたら、比較的シンプルで、それでいて凝ったデザインの喪服を見つける。
若干予算はオーバーしているものの、これまで見てきた中で一番しっくりくる。
販売員の対応にも誠意が感じられ、百貨店の質はこうした点に現れるのだと改めて痛感。
そういえば試着こそしなかったが、別の百貨店の販売員もまた、気持ちの良い接客をしてくれた。
この百貨店では遠い昔、披露宴で着用する為の下着を購入したことがある。
あの時も販売員の知識に助けられ、やはり大手の百貨店は違うなと感心したことを思い出した。
一方で、今一つ接客がぞんざいだと感じる百貨店もあった。
商品そのものに魅力がなく、販売員の知識も今一つ。
社交辞令で「また来ます」と伝えたものの、二度と行きたくないと思った売り場でもあった。